もんじゅでは高速増殖炉の実用化のために日夜、研究開発が進められています。高速増殖炉とは、発電しながら燃やした燃料よりも多くの燃料を生み出す原子炉です。あらたに生み出された燃料はいわば国産のエネルギー源ともいえるもので、資源の少ない日本にとっては将来のエネルギー源の有力な選択肢の一つとして期待されていました。
弊社は「粘弾性多層地盤に関するアドミタンス解の理論展開およびプログラム開発」というかたちで本プロジェクトに関わりました。
粘弾性多層地盤解析プログラム
このプログラムは基礎の振動を考える上での基本解のひとつになっている多治見博士の「半無限弾性地盤上の点加振解」を、成層地盤に拡張したものです。積分については非適応的反復自動積分スキームのロンバーグ法を用いました。また円筒座標系に基づくベッセル被積分関数の無限振動関数を避けるために、被積分関数をオイラーマクローリン展開し、その差分について漸近化操作をしています。
地盤については弾性地盤ではなく、実際に近い粘弾性地盤扱いとして、粘性項を加え複素積分の分母にあらわれる極、レーリーボールを避けました。また、メッシュ分割した基盤の無次元化振動数に対する複素バネを算出するには大型計算機を用いても相当の計算時間を要するので、レーリー波が卓越する加振点から十分はなれたところについては3次スプライン関数により近似しました。地盤のボーリングデータを用いて、振動モデルのバネ効果について理論的根拠となる解析解を与えるプログラムです。
以下は100ページ以上にもわたる論文のほんの一部です。
本プログラム等に御関心のあるかたはお気軽にお問い合わせください。
|