« レオミュール ( René Antoine Ferchault de Réaumur 1683-1757 フランス ) | メイン | ダッドリ ( Dud Dudley 1599-1684 イギリス ) »

アブラハム・ダルビー( Abraham Darby 1678-1717 イギリス )

 ダルビーはWrens Nest Birminghamで生まれ、クウエイカー教徒として教育された。 ダルビーは従来の「るつぼ ( furnace ) 」が粘土( clay )製の鋳型で作業中に割れたり、破裂したりする欠点があった。 これを克服するために、1706年にHollandに視察に行き鋳型が砂( sand )で出来ていることを学ぶ。 直ちに帰国し、工場に秘密の実験室を設け、砂製の鉄炉( iron pot )を幾つか試作した後、大型のiron potを実用化しroyal patentを取得する。 

 また、1712年にThomas Newcomenにより開発された蒸気機関による送風も考え、コークスによる高炉により鋼の脆性に係わる硫黄除去しの延性に富む製鋼の操業に成功する。 ダルビーの祖父の生地( Coalbrookdale in Shropshire )に戻り、新しく製鉄所で鉄の製造を開始する。 そして息子ダルビー2世 ( 1711-1763 )、孫のダルビー3世 ( 1750-179 )とより完成した製鉄所として受け継がれて行く事になる。 

 この高炉による鉄の大量生産 ( great scale for iron smelting )の発案は、イギリス製鉄業の隆盛に寄与しまた産業革命の原動力ともなり、17世紀イギリス工業の繁栄の偉大な発明として後の世に語り継がられている。 またダルビーはこの製鉄所の立つCoalbrookdale in Shropshireの近くを流れる谷川( River Seven at Broseley )に鉄鉱石また燃料の石炭を運ぶための橋を掛ける事を考え、青写真で終わるが、ダルビー3世がThomas Gregoryの計画のもとに、John Wilkinson ( 1728-1808 )の力を借り1777年に工事に掛かり1779年に竣工する。 このコールブルックデール( Coalbrookdale )峡谷の世界で最初の鉄橋はCoalbrookdale iron bridgeと呼ばれ、1986年に世界遺産に登録された。

 John Wilkinsonは鉄道時代を迎え、棒鋼の穴空けに欠かせないローリング機械の技術の面で、James Wattのロータリー・スチーム・エンシンの開発に大きな役割を果たした。

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)