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ベンジャミン・ハンツマン ( Benjamin Huntsman イギリス 1704-1776)

 ハンツマンはLincolnshire Englandで生まれる。 若いときには、Doncasterで時計製造業を目指す。 当時、製鋼業に携わる人達は、鋼の素材をドイツからの輸入に頼っていたが、ハンツマンは時計のスプリングまた振り子 ( pendulums )の素材としては適していないことを気づいていた。 ハンツマンは時計の部品に適した品質の良い鋼を作る実験を始めたが、ハンツマンは鋼( steel )を作ることが極めて困難なこと、特に鋼を溶かすには1400℃以上の高熱が必要であり、かつまた温度の持続を1週間を必要とした。 また出来た鋼はバラツキ、材料特性に信頼性が欠けていた。 鋼をつくる「るつぼ (crucible )」の適切な燃料を得ることに苦労していた。

 1740年に燃料としての品質の良いコークス ( coke )を探しにSheffieldの南Handsworthに秘密の実験室を構え、長年の実験の末、「るつぶ ( crucible )法」に辿り着く。 銑鉄( pig iron )であれば、「るつぶ ( crucible )」法で充分溶かす事が出来、1200℃程度、炭滲鋼( Blister Steel )を作り、それを鍛造して硬くかつ強靭な錬刃鋼、積鋼( shear steel )を作る事を可能にした。 ハンツマンは「るつぶ鋼( crucible steel )」の発明の貢献度に対してthe Royal Societyが会員への要請をしたが、静かに今までの研究を続けたい事と、クエイカー教徒( the Society of Friends = Quakers )の精神に背く事を理由に会員になる事を断ることになる。

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