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スイフト ( Jonathean Swift 1667-1745 アイルランド )

 スイフトはアイルランドのDublinで生まれが、スイフトが生まれる7ヶ月前にに亡くなり、母は生活困窮のためスイフトを保母に預け、スイフトのもとを離れます。 スイフトは経済的に裕福な義兄弟Uncle-Godwinのもとで、Kilkenny Grammar School (1674-1682)、Trinity College in Dublin(1682-1689)で学ぶ。 

スイフトは成績は良くなかったが、頑固な性格な学生であった。 スイフトが生まれた時代は、1664年のペストの大流行、1666年のロンドンの大火、アイルランドでの1688年の反カトリック宗教革命と多難な世情であった。 スイフトは生涯、聖職にあり、アイルランドとイングランドの間を行きつ戻りつしていた。 

スイフトには数多くの詩また散文が残されているが、その一つに恋人Eather Vanhomerighの愛称Vanessaで綴った詩「Cadenus and Vanessa」の著作があり、スイフトは実際に結婚した Esther Johnson、愛称stellaとは早く死に別れたが、いつまでもstellaの髪を肌身離さず持っていたようです。 

スイフトは若い時からMeniere’s 病、Alzheimer’s病に苦しんでおり20歳代から耳が聞こえなかったようで、また生まれた幼少の頃の暗い影も無く、心の優しいスイフトが、今でも若い少年少女に愛読されている「ガリバー旅行記( Gulliver’s Travels )」を著作した事が解るような気がします。 この著作は、スイフトがSt. Patrick’s Cathedral に1713-1742に勤めていた時の1726年に出版されました。 

この著作は4部構成になっており、少年少女向けの本とされていますが、その時代の風刺小説で第1部「小人が住む島( Lilliputian )」では人間社会の自尊と空虚を、第2部「大人が住む島( Brobdingnag )」では取るに足りないこの有害、空しい人間社会を、第3部「空を飛ぶ島( Glubbdubdrib )」では何の有益な利用もされない人間社会の科学を、第4部「Yahooの島( Houyhnhnms )」では人間社会が神の御心に従わず自ら存亡する事を、全体を通して人間社会の廃退が理に適っているとしている。 同じ時代に書かれたDefoeの「ロビンソン・クルソー1719年」が楽観的( Optimist )に対してSwiftの「ガリバー旅行記 1726 年」は悲観的( Pessimism )な航海物語になっている。

因みに、パソコンの検索サイト、「Yahoo」はこの著作の第4部「Yahooの島( Houyhnhnms )」から名づけられたと言われておりますが、今では日常用語として若者の間では「ならず者」を指して「Yahoo」と呼ぶようである。 一方、「Google」は米国の数学者Edward Kasner(1878-1778)と9歳の甥Milton Sirottaの会話の中で大きい数を何と呼ぼうと尋ねたら、「Googol」というのはどう? ということで、無限に近い数を「Googol」=10の100乗を単位とした。 ちなみに「Googol」=10の100乗の数は全宇宙にある原子の数より多い数で、「Google」は「Googol」の造語で、無限の情報が取り出せる事を意味している。

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