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ヘンリー・ベッセマー ( Henry Bessemer 1813-1898 イギリス)

 ベッセマーはHitchin Hertfordshireで生まれる。 ベッセマー式転炉 ( Bessemer Converter )、90分で30tonの高品質鋼( high grade steel )を製造可能とした製鋼法を1856年に開発した。 後に、ベッセマーは当初の平置きの型の転炉では、空気は炉上部からまた横から送り込まれていたが、炉の溶解銑鉄( smelting iron )は上部のみが鋼になるが、下部の銑鉄はパドルしないかぎり銑鉄のままである事に気づいた。 また従来のパドル法では、鋼の攪拌に多大な労力と熟練工が必要で、また取り出せる鋼の量にも限りがあり僅かであった。 これを改良するために炉への送風を炉の下部( base )に送風孔を設け、かつ鋼炉を回転させ出来るように一風変わった卵型の新回転炉を1860年に開発した。 

 この新しく開発された新炉では、炉に送り込まれる空気と溶解した銑鉄 ( pig iron )が激しく反応し炉の上部からは激しく火花が散り、今までの平炉とは全く異なる炉に変わった。    この激しい反応により、銑鉄に含まれる炭素 ( carbon )及び珪素(silicon )などの不純物を一度に除去することが可能となり、炉の温度も1600℃まで上昇させることが出来、鋼の品質も各段に良くなり、一度に精錬される鋼の量も飛躍的に伸び、また精錬に必要な時間も大幅に短縮が可能となり、廉価な鋼の精錬が可能となった。 

 当時、鉄道、造船、橋、建築など、鋼を必要とする産業は急成長を遂げており、鋼の需要は危機的な状態であった。 この救世主的なBessemer convertorsの役割は時代の要求を賄う事を可能とした精錬技術の画期的進歩であった。 この頃、Britainをしばしば訪れていた カーネギー( Andrew Carnege 1835-1919 スコットランド)はBessemer convertors法の技術を米国の製鉄所に移植し、品質の悪いsteelを改善し新しく大量の廉価な品質の良いsteelの生産に乗り出す。

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